木場家
木場家は曾祖母(キク)の実家(父の父の母の実家)
曾祖母であるキクの祖父、吉右衛門までは戸籍で判明していました。
明治19年戸籍で一番最古の人物である吉右衛門(養父吉右衛門のほう)
曾祖母は大正時代に亡くなっていますし、祖父も昭和後半には亡くなっていますので、親戚づきあいも無く、村名までは分かっていますがそれ以上の事は不明でした。
なぜなら、その村に現在木場家がいないからです。
引っ越したのか?断絶したのか?
父に確認してもよく分からないとのこと。
平成5年頃に取りあえずこの村の古老だったら何か知らないかと思い、現地の方で一番古い古老(90代)に話しを聞きましたが、寝たきりで弱っており、あまり詳しい事は確認出来ませんでした。
※結局木場家に関してはよく分からないとのことでした。
私もまだ、初心者でしたので、どのようなアプローチがあるか分からないまま、訪ねて行きましたし、「よく分からない」とのことでしたので「やっぱり古いことなんて分からないのか~」と思っておりました。
行き当たりばったりで行くのは良くない
●その地域の地図(ゼンリンなど)で周辺にどのような家があるのか?
●周辺の墓所(共同墓地)がどこにあるのか?
●地域で詳しい方はどの方か?古老を紹介して頂けるにはどうすればいいのか?
最低、ここまではやるべきでした。
今考えると、平成5年で90代として1900年=明治33年生まれ位です。
となると、古老が生まれて成人した位までは木場家はこの村にいた事になります。
※実際に後日、昭和15年まではいたことが判明。
確認するインタビューの方法に間違いがあったということです。
10年後に新発見!!
それから、10年以上経過して、戸籍の盲点に気付きました。
よく考えれば、明治31年版戸籍や大正4年版戸籍には番地が記載されていますので、現在その番地にいけば何か分かるのではないか?
更に、事前に旧土地台帳を確認して現在の土地所有者を確認しました。
※ここで昭和15年に所有権移転があることが判明。
ネット地図で住所を検索、場所は確認できました。しかしネット地図では道路が書き込まれておらず、行き方が分かりません。
父と一緒に山の中をさ迷いながら家を発見し、家の裏に着きました。
しかし、表には舗装した道があり別の道(別の方面からの道)があり愕然としました。
当たり前の事でしたが、盲目的になると、このような単純な事も判断しにくくなるという事例です。
何故か、この番地だけ集落から離れていました。(その家は一番最初の番地である5番地)
そこに現在住まわれている方がいたので事情を説明すると、その当主の父親が戦中にこの土地を購入したとのこと。
そして、木場家は町に出ていったようです。
古いお墓が無いか話しをすると、家の裏にあり、現在もその当主の方が縁があるので草刈り程度はして頂いておりました。
そして、やっとのことで墓を発見しました!!
木場家墓所
一番古いお墓
見るとかなり古いお墓でした。よくよく確認すると寛政6年=1794というまさかの18世紀後半のお墓でした。
お墓の形もよく、200年以上よく残っていてくれたと感動したことを覚えています。
お墓自体は昭和30年代頃までは子孫の方が墓参りに来ていたようですが、それ以降は来ていないようでした。
確かに戸籍を確認すると、娘2人と男子1人がいましたが、男子は結婚しておらず断絶しているようでした。
更に、数年後にこの地域の菩提寺のお寺に確認したところ、戦後に町の菩提寺へ変更したのではないか?
そうしたら、あそこのお寺ではないか?とのお話を伺い手紙を送りましたが、結局返信はありませんでした。
更に娘2人の嫁ぎ先も分かりましたので、こちらへも手紙を書きましたが、こちらも返信はありませんでした。
ここでもう終わりかなと思っておりましたが、昨年、昔の菩提寺に戒名から何か分からないか?を手紙を書き後日返信がありました。
結果は大収穫でした!!
続柄や他の先祖も判明したからです。
やはり先祖探しはライフワークですね。
25年以上経過してもまだ新発見がありました。
学んだこと
●先祖調査で何も準備をしなくて行く事はあまり役に立たない。
●明治31年戸籍以降であれば、現住所と同じ地番表記であるので、現在地を特定出来る。
●旧土地台帳も重要な情報入手のツールである。
※特に現在その家に同姓の方が住んでいない場合は、土地の所有権移転があったと思われるので、現在そこに住んでいる方が分かる。
●インターネットから住所検索することも可能なので、自宅にいながらどの辺かを判別することも可能。
●江戸時代の古い墓所は家の裏にあることが多いので注意する。
●家が断絶している場合は調査が格段に難しくなります。
●旧菩提寺の方がとても親身な方で過去帳から該当の人物を書き出して頂いた為に新発見がありました、菩提寺が最終的な情報源となります。
色々学んだ家でした。