城データ
城名:石井垣城
別名:岩井垣城、中山城
標高:55m
比高:20m
築城年:不明
城主:糟屋重行、赤坂幸清、箆津敦忠
場所:鳥取県西伯郡大山町石井垣
北緯:東経:35.514153/133.582802
攻城記
現在は春日神社になっている。
くぐって本堂にいく。
本堂到着、ここが本丸だったのか?
何この狛犬たち。
土塁。
神社の本堂。
曲輪内に突入する。
先端まで行く。
何やら墓のようなものがある。
石井垣城はこのような削平地が無数にある。
ただし、藪化で殆ど遺構が分からない。
一旦神社まで戻る。
ここにも往時は曲輪があったのであろう。
石井垣城全景。
近くには甲川もあり天然の堀の役割をしている。
余湖図【石井垣城】
当時のイメージ図(余湖図コレクションより引用)
城の概要
城地は東側を甲川、西側を谷、南側丘陵を3本の空堀で区画した複郭式の形態をとる。
中心主郭部は北東側の郭群で、北東隅が本丸と見られる。この主郭部の西と南は堀と郭で防衛している。
城表は西側で、空堀を通り主郭部に至っている。この主郭部の南側に虎口が設けられ、土橋を通って南東側の郭群へ至っている。
主郭部の周辺は、5m以上高い台地状となっており、侍屋敷等の配置が推定されているほか、北西部の平坦地も何らかの用途があったものと考えられる。
南北朝期初頭には糟屋弥次郎元覚(寛)が在城しており、その後、箆津豊後守敦忠が拠ったとされる。
『鳥取県中世城館分布調査報告書第2集(伯耆編)』より引用。
石井垣城
石井垣城は、甲川左岸の丘陵台地上に七つの郭を中心に築かれていた。
南北に延びた丘陵の西側は深い谷、東側は甲川の河原で区切られ、北側は丘陵端の 崖、南側は掘割で守られ、南北約四五〇m×東西約一三〇mの典型的な山城の 形を残している。
標高約五〇mで、甲川の河岸とは一五m以上の高低差があり、 西側の谷とも五―一〇mの高低差がある。
現在、郭の中央に春日神社が祀られている。
当城は箆津豊後守敦忠以来累代の居城で、近くに悟正院・ 長音寺などの寺もあって城下は栄えたと伝えられている。
現在でも「城の内」「大門」などの地名が残っている。
『伯耆・ 出雲郷土史跡めぐり』には「城跡には空堀や土塁跡を今も残 し、山と甲川との自然の地形を利用した大規模な山城」と記されている。
遺構は大別して、七か所の郭と土塁・空堀からなっているが、一の郭は南北約一〇〇m×東西五〇mの規模で、南側と 東側の各一部に土塁がある。
空堀で一の郭と隔てられた二の 郭は東西約四〇m×南北約二五ヵで、三の郭は東西約四〇m ×南北約二五m、四の郭は東西五〇m×南北約三〇mで、そ れぞれ土塁がめぐっている。
五の郭は東西約一〇〇m×南北 約七〇mで、幅五m、高さ二mの土塁がめぐり、南側に深い 空堀を隔てて六の郭・七の郭が続いている。
六・七の郭は南側の防禦施設として造られたもので、東西約一〇〇m×南北 10四〇mの規模で、ほぼ中央部で南北方向に段差がつき、低いほうが六の郭、高いほうが七の郭である。
なお、そのほか、四か所 る腰郭が設けられている。
なお、正慶二年(元弘三、一三三三)、伯耆国の守護代糟屋弥次郎入道、名和長年が船上山に奉じた後醍醐天皇の軍に抗し、この城に拠って攻められたことがあると古い記録に残っている。
『日本城郭大系』14より引用。
岩井垣城跡 現中山町赤坂
春日神社の社地およびその北側を占める中世の城跡。
東側を甲川が流れ、断崖状を呈し、西側と北側には土塁、 南側には東西に六本の空堀、南北に三本の空堀などが遺存している。
付近には礎石や井戸跡らしいものも認めら れる。
「伯耆民談記」に岩井垣城として「箆津豊後守敦忠数代相伝の家城なり」とある。
箆津氏は延文二年(一三五七)に退休寺を開いた源翁心昭に帰依したとされ、春日大明神も城内に勧請したという。
敦忠の墓は箆津(現赤碕町) の竹林にあると伝える(同書)。
元弘三年(一三三三)名和長年勢は小波城(現淀江町)を攻撃したあと、伯耆国守護代糟 屋氏の拠る中山城を攻撃したというが(異本伯耆巻・名和氏紀事)、その中山城を当城にあてる説のほか、箆津の槙の 城とする説もある(船上山史)。
なお「伯耆民談記」が当城を石井垣村にあるとしているように、当城および春日神社は従来石井垣村地内であったという。
『鳥取県の地名』
城の歴史
元弘3年(1333):名和長年がこの城を攻めた可能性がある。
延文2年(1357):箆津敦忠が退休寺を開いた源翁心昭に帰依したとされ、春日大明神も城内に勧請したという。
所感
●城は比高も低く館のような感じ。
●当時は複数の曲輪があり、広かった。
●現在は藪化もしており、春日神社以外は整備されていない。
関連URL
参考URL
【伯耆】 石井垣城|伯耆古城図録|しろ凸たん ~伯耆国古城 …
石井垣城 -伯耆の城ー
参考文献
『鳥取県中世城館分布調査報告書第2集(伯耆編)』
『日本城郭大系』14
『鳥取県の地名』
『鳥取県地名大辞典』
公開日2021/12/18