今年の2025年3月に母方先祖の菩提寺にやっといけました。

 

母親の実家なので先祖探しのなかでは一番最初にいくところなのですが、行けませんでした。

 

理由は母方の伯父(故人)と従兄弟が乗り気ではなかったからです。

 

母方の家系は祖父が養子として入ってきており、祖母も嫁にきたため、取り婿、取り嫁になります。

 

その為、家の歴史についても養父(私からすれば曽祖父)からあまり聞かされていません。

 

不明の多い曽祖父

養父を詳しく調べてみるとなんと、ハワイに移民に行っている記録がありました。

この情報はファミリーサーチからの情報でたまたま発見したものです。

 

1898年(明治31年)に渡航しておりました。

 

曽祖父は元治元年(1864年)生まれなので34歳頃に渡航したことになります。

 

戸籍を確認すると家の歴史が分かりました。

 

 

 

高祖父が明治30年(1897年)に死亡

曽祖父が明治31年(1898年)に家督相続しそのままハワイに渡航(母親1人を残す)

明治33年(1900年)に高祖母(曽祖父からすれば母親)が亡くなる

明治43年(1910年)に結婚(当時46歳で初婚)

昭和5年(1930年)祖父を養子にする(当時66歳)

昭和19年(1944年)死去(享年80歳)

 

 

従兄弟の家にあった写真。

長年不明人物であった写真ですが、恐らくこの人物が曽祖父だと思われます。

 

ただし疑問があります

①家督相続するのが33歳ですがそれまで独身というのが考えにくい。

 

②ハワイ行くとしても、母親1人を残していくものか?

 

③従兄弟の家にに曽祖父がハワイに移民に行った伝承が全く伝わっていない(母親の兄弟も誰も知らない)

 

④いつ帰国したかも不明。

 

⑤帰ってきて結婚したが妻は再婚(慶應2年生まれ)当時44歳なのでこの2人から子どもを授かる可能性はない。

 

⑥家督相続者として自分の子どもがいないのであれば養子をこの時点で取る選択肢が発生するが、祖父を養子にしたのは昭和5年。

※祖父が養子としてきた年齢は25歳の頃。

 

祖父の実家の父親も明治37年にハワイにいっていますので彼らはハワイのコミュニティで知り合っていた可能性があります。

 

ということで、養子に入った祖父ですが、寡黙な方らしく多くを語らなかったようです。

 

当然、家の歴史も養子ということでそこまで気にしていないと思いますし、ここで伝承が断絶した可能性が高いです。

※曽祖父も単身ハワイに行くような人物ですので、家という枠にとらわれず、世界的な視野で行動した人物だとも考えれます。

 

祖父にうまく家の歴史が伝わっていない、仮に伝わっていても祖父が子どもたちに伝えていない。

 

また、子ども達(私の叔父叔母)も興味がないので聞かない。

 

更に、本家の伯父は40代の時に病で倒れており、息子に家の歴史が伝わっていない。

 

という事が重なり、家の歴史に興味もないし、調べて欲しくないような雰囲気でした。

 

過去何回か、調べてみようか?と話をしたこともありましたが、色よい返事がありませんでした。

 

どうしても母親の実家で調査したかったのですが躊躇しておりました。

 

本家の墓、位牌

戸籍と位牌と墓の確認で終わっておりました。

この墓から推定して江戸時代末期にはこの場所にいたと思われる。

典型的な繰り出し位牌

 

位牌の中で一番古い人物は戸籍で5代前(前戸主として記載)の当主の母親でした(1836年没)

 

しかし、5代前の当主に関しては位牌がなく、何も情報がありませんでした。

 

30年前当時から菩提寺にいけば過去帳があり、そこには先祖の名前が記載されていると確信をしていましたが、上記の理由で菩提寺にいくことが困難な状態で、時間だけが経過していった次第です。

 

余りに近い関係の場合はその関係を壊す可能性があるため、慎重に進めていくことが必要ですが、それも先祖探しのなかでの難しい側面になります。

 

初めての菩提寺

今回3月にお彼岸なのでいつものように母方の墓のお参りにいってました。

 

大体母方の墓は4~5か所あり行くようにしています、今回も墓に行きお参りをして帰ろうとしましたが、時間もあったので一回菩提寺を見に行こうと思い伺いました。

 

お寺は立派なものです、この地域は浄土真宗のお寺ばかりですが、どのお寺も歴史を感じさせます。

 

外見を確認してから帰ろうとすると、なんと住職が車でどこかに行く途中に遭遇しました。

 

住職から「どうかされましたか?」という言葉をいただきましたので

 

その言葉を待ってました!!

 

と心で思い説明させていいただきました。

 

●自分の母は「●●地区の▲▲家」の出身で彼岸なので墓参りにきた。

 

●菩提寺に行ったことが無かったので一回どのようなものか確認をしに来てみた。

※神社仏閣にも大変興味がある。

 

●自分は昔から先祖というものに興味があり30年以上調べているが母の実家の位牌では江戸末期までしか分からない

 

という旨の話を外でしていると、では本堂を見てみますか?ということで案内されました、お茶までいただき歴史的な話をメインに話をしました。

 

そして

 

このお寺の過去帳のなかで当家の人物を調べていただけませんか?

 

と確認しました。

 

がしかし

 

明治以前の過去帳はない

 

と一蹴されました。

 

まさかの展開でした。

 

というものの、母方の菩提寺はこの近隣に多くありますが、どの菩提寺も確認していただけたからです。

 

どうも明治初期に山の中にあったお寺を現在のところに移しており、それ以前の過去帳はない

 

という話でした。

 

確かに明治9年の年号が記載された寺の由来書がありましたのでお寺が移転したのは事実だと思います。

 

しかし、移転するにしても過去帳が無いというのに違和感を感じましたので質問しました。

 

それは、移転する前の過去帳を破棄したとかですか?

または、火事とかで焼失したとかですか?

 

返事は曖昧でしたので、どうもあるが見せないという感じにも受け取れました。

 

ここで母方の先祖に関して終了になります。

 

結果的には進展はありませんでしたが、菩提寺未調査という事は無くなりました。

 

つまり、「この家の情報はこれで全て把握した」

 

という事になります。

 

 

お寺の歴史

明治の初期に山の中から現在地に移転したという歴史があるということなのでその真実を確認するべく市町村史を確認することに。

 

確かにありました

年号としては

●敏達天皇元年(572年):一宇を建立。

 

●聖武天皇時代(724年~749年):この頃高僧がこの山の麓に草庵を結ぶ。

 

●戦国時代:地元の国衆が武運長久のため堂宇を修築する(この頃まで天台宗)

 

●明応5年(1496年):浄土真宗に改宗。

 

●寛延元年(1748年):暴風雨で堂宇破損。

 

●明治9年(1876年):山麓から現在地に移転。

 

確かに明治9年に移転していました。

 

しかし、火事の記録はないので過去帳はあるのではないかと思っています。

 

 

まとめ

①一番近い親族の場合があまり乗り気ではない場合はじっくり時間をかけて行動する。

 

②まずは出来る範囲のことを行う(戸籍、墓、位牌、過去帳の調査)

 

③可能であれば、別の有力な親戚(当主の伯父伯母など)にも相談して菩提寺にいけないか確認する。

 

④どうしても無理な場合は菩提寺に行き本堂の確認や寺の歴史などを調査。

※市町村史の確認は必須

 

⑤火事、水害などでお寺が無くなったことがあるかないかも事前に確認しておく。

 

⑥たとえ過去帳の確認が出来なくても、「確認が出来なかった」という事が事実として残る。

 

公開日2025/05/05

 

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