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先祖探しどこまでやるか【アプローチ方法7選】

先祖探しですが、どこまでやるかでその方法が全然変わってきます

 

①戸籍だけの情報

一番最初は戸籍の入手になります

役場に行き戸籍を請求

戸籍・除籍謄本入手

 

郵送による請求

戸籍謄本(除籍謄本)の郵送請求

広域請求にて請求

 

請求方法はいろいろありますが、戸籍を入手するが主たる目的になります。

 

この戸籍の情報でも江戸時代末期までのご先祖様の情報が得られます。

 

運がよければ1700年代に生きたであろう先祖の情報もゲットする可能性があります。

享和2年生まれの大叔父が記載

この方の記載があった為、その1代前の喜平の名前が判明した、当然喜平は1700年代に生まれた人物となる。

 

この戸籍の入手で終わる方が多いと感じます。

 

 

②位牌、墓石、過去帳の調査

戸籍よりも更に遡りたいと思った方は、位牌、墓石、過去帳の調査に進みます。

 

この調査はハードルが高くなります、というのは、他家と交渉をしなくてはいけなくなるからです。

 

●いきなり連絡しても不審者がられないか?

●無視されたらどうしよう

●逆に迷惑なので止めて欲しいといわれる

 

このような事を頭のなかでぐるぐると考えて結局出来ないという決断(または判断の先送り)をする状態になります。

 

ではこのように考えてみてはどうでしょうか?

●いきなり連絡しても不審者がられないか?

いきなり連絡したら不審者がられます、ということで手紙で趣旨を説明して、怪しいものではないことを説明します。

できるだけ、手紙を出す家と当家のエピソードやなぜ先祖探しをしているのかを具体的に記載することが重要になります。

 

該当する戸籍も添付することで信頼感を少しでもアップさせます。

 

【失敗回避】遠戚の効果的な手紙の出し方【一発勝負】

 

●無視されたらどうしよう

無視されると思っていても実はそうではないケースがあります

それは、

・高齢で手紙の返信が出来ない。

・郵便局まで遠くで自力では無理(山間部で高齢者の場合)

・返信したい気持ちはあるが億劫になっている。

 

このようなケースも多々ありますので、手紙を書いて1か月返信がない場合は先方の家に電話をしてみましょう。

いきなり話をするのも難しいので、話の導入部分や、箇条書きにした質問事項をメモしておくことをお勧めします

 

●逆に迷惑なので止めて欲しいといわれる

手紙で返信された場合や電話をかけてこのような事を言われた場合には、こちらの非礼を詫びつつ、少しだけ経緯を説明します。

ここで2パターンに分かれることがあります

①電話をすぐに切られるパターン(本当に嫌がっている)

②電話越しに話を少し聞いてくれるパターン

こちらの真摯な気持ちを説明することで先方の態度も軟化する場合があります。

始めの非礼を詫びることでは話をしますが、その後先方から話をしてきたら、傾聴の姿勢でとにかく話き聞きます。

※電話越しでのうなずきはMAXで

 

ここでは、●●様の紹介でというキラーワードも使用しつつ会話を続かさせることが重要になります

遠戚である●●様からお聞きして(当主の従兄弟など)

●●寺の住職様からの紹介で

地元の郷土史家の●●様からお聞きして

公民館の●●館長から話が出たので

 

自分に関係ある●●様という人物が会話に出てくると、一旦マイルドになるケースもあります。

その中から態度が軟化して結局話を伺える場合もあります。

 

位牌、過去帳、墓石の重要性

 

③同姓の調査

その地域に先祖がいない場合、逆に戸籍で最古のご先祖様の名前が判明しているが、その地域に同姓が何十軒もある場合は遠戚の家に行くということが難しいです。

 

その場合は、手紙作戦になります。

 

手紙の内容に関しては遠戚の手紙の内容も踏襲しつつ、別のアプローチで進める方法があります。

 

というのも、私の先祖である「佐藤太郎」という人物がいませんか?を聞いてもほぼ「いません」「知りません」で終わります。

 

返信率を上げるには

①●●村にいた「佐藤太郎」という先祖を探している

※何故調べているのか相手の琴線に触れる文章は必須

 

②御家に「佐藤太郎」という人物がいませんか?

※現在の当主の高祖父にあたる人物なのでいても「知らない」「いない」と回答されます

それを防ぐために

・仏壇の位牌に「太郎事」「太郎父」「太郎娘」というように記載されている可能性があります

・「佐藤太郎」に関しては江戸時代末期に亡くなっていますので位牌や墓がある可能性が高いです

という事で位牌や墓石を確認してもらえないか依頼をします。

文章的には必ずあるという雰囲気を出すことが重要です。

 

③佐藤家のエピソードを教えてもらう

・江戸時代は●●という商売をしていた

・実は●●村が飢饉の時にこの村に移住した

など上記のような具体的な記載をして手紙を書きます

エピソード教えてくださいでは先方も何を話していいか分からず手紙を無視しがちです

 

④家紋や屋号を教えてもらう

・家紋は重要情報なります。

同じ地域でも家紋が違う場合は何故違うのか?

屋号から当時の職業や初代の人物の名前が判明する場合もあり

 

同姓調査の場合は「アンケートとしている」というふうにした方が先方のハードルが下がる場があります

 

また、同姓がその集落にいない場合は周辺地域に拡大していくことも1つの方法です

※明治時代から戦前にその村から転居している場合もある。

 

 

④お寺へのアプローチ

同姓への手紙でも自分の先祖が分からない場合、本家は絶えてよく分からない、返信が無い場合はここで大半の方が諦めてしまいます。

 

しかし、まだやれることがあります、それは近隣のお寺へのアプローチになります

 

その前に同姓への手紙を確実に実施した後に

①先祖を探している経緯

②戸籍で判明した人物

③同じ集落に●●姓がおり手紙を書いたがどの家も該当者がいなかった(分からなかったといわれた)

④この村のお寺は●●寺なので菩提寺の可能性があると考え手紙を出した

とい流れで手紙を書いていきます

 

そこでお寺様には以下のことをして欲しいと具体的な要望を出します

①●●村の「佐藤太郎」という人物がいないか?

※江戸末期から明治初期に亡くなっている可能性がある

②江戸時代の場合は苗字ではなく屋号+太郎となっていると思われるが「太郎」の名前で調べてほしい

③現在「佐藤太郎」の子孫は檀家にいるか?

④可能であれば佐藤太郎の子孫に連絡を取りたいと思うのでこちらの連絡先を教えていただいても問題ない

⑤子孫でなくても同姓の方が現在檀家にいいないか?

※法事の時などお手すきの時でいいので、同姓の家で「佐藤太郎」という人物がいないか確認してもらえないか?

⑥家紋なども分かれば確認して欲しい旨を記載

 

 

このような一表を手紙に同封することで、住職も何をすればいいかが一目瞭然になり行動しやすくなります。

 

江戸時代の過去帳に関しては屋号がないと探しようがないというのが現実ですが、お寺とコンタクトを取ることで、新情報が得らる可能性も否定できません。

 

●佐藤家は江戸時代庄屋だった

●佐藤家は江戸末期に●●村からきたと聞いている

●佐藤家の本家はどうも戦前には絶えたらしい(●●地方に家族で出稼ぎに行ったらしい)

●佐藤家の親戚に鈴木家がありその家なら詳しいかもしれない

 

などです。

江戸時代のご先祖様の情報は難しくても、明治時代になると情報の密度は一気に高くなります。

 

例えば、明治時代に出稼ぎや海外に移民で出て行った家でそこにはすでに子孫がいない場合でも

戸主の父、母などは当地で亡くなっている場合があります。

 

その場合戸主の父、母は明治末期から大正に亡くなっています、お寺の過去帳でも明治時代以降では苗字もありますので没年を姓名を記してお願いすれば、探していただける可能性が広がります。

 

ここでもお寺から返信が無いということが想定されます。

①忙しくてなかなか探せない

②屋号がないと探せない

③江戸時代の文字が達筆で読めない

④高齢になり文字が書けないので手紙の返信が出来ない

などです。

 

というケースも多いので、こちらも必ず電話をすることをお勧めします。

 

電話をすると案外調べていて手紙を書いてないという場合もありますので確認は必ずしましょう。

 

同姓調査のアンケートをしてみましょう

 

⑤旧土地台帳から分かること

一般的には旧土地台帳から先祖を遡ることは余程のことが無いと難しいです。

 

なぜなら、旧土地台帳は明治22年頃からの作成ですが、戸籍は最古のもので明治19年戸籍があり、その中には戸主の父(運がよければ祖父)の名前が記載されています。

ただし、明治31年戸籍が廃棄されて、大正4年戸籍が最古になっている場合などでは旧土地台帳で1世代判明することもあります。

 

では、旧土地台帳は全く役に立たないのかといえば、答えはNOです。

 

旧土地台帳も先祖探しツールには非常に重要なアイテムになりえます。

 

例えば、村一村の台帳から同姓のみをコピーして自宅でデータベース化を実施

 

 

宅地の部分が同姓の方の本籍になります

 

そうすれば、番地を適応させることで、現在のどこに該当するかが判明します。

 

この情報とゼンリンの地図を確認することで、いまでも同姓の方が住んでいるか分かります。

 

同姓の手紙のところで住所が判明しているのでどこにいるか分かるのですが、電話帳に掲示していない、電話帳に住所まで記載が無いというケースではこの方法が有効になってきます。

 

もしも、その家に手紙をだしていない場合は手紙を出します。

 

まあ、手紙を出したのに手紙が却ってくる場合もあります(家に誰もいないためか)

この場合も親戚の可能性が高い上記の家に手紙を出すことで進展する可能性が高まります。

 

旧土地台帳は先祖を遡るのではなく、同姓の分布図やどの位の土地を持っていたか、本家に当たる家はどこなのか?

などを推測する為に重要なツールとして活用をします。

 

旧土地台帳の調査

 

⑥墓石調査

同姓調査も不発、お寺に確認しても不明となれば、最後の調査になるのが、墓石調査になります。

難易度は高いですが、ここまですればやり切ったことになります。

 

まず、同姓調査やお寺からの情報が無い場合は具体的な先祖を遡ることは不可能になります。

 

しかし、旧土地台帳から同姓の家の土地所有者、土地所有面積を確認、または地目が宅地を発見できれば、明治時代の本籍地になりますので現地に行くことで、当時先祖が見た風景を同じ目線で確認できます。

 

そこで、その地域の墓地を確認して同姓と墓があれば家紋を確認します、同姓の家紋が同じであれば、自分の先祖が出た家の家紋も高い確率で同じ家紋ではないかと推測が成り立ちます。

 

墓所で確認した同姓の家紋

 

しかし、この墓所の場所が難しいです。

①お寺の中

②共同墓地

③山の斜面にあり(道路からいける場所)

④同姓の家の裏山(家の裏山など)

 

お寺の中は簡単に確認できます、共同墓地に関してはグーグルマップで確認も可能です。

お寺の中にあれば一番簡単に発見できます

ただし、墓地の面積の制約から菩提寺に墓がある家は少ないと感じます。

 

共同墓地は明治中期以降の形式です、それより前は家の裏山にあることが多いです。

この共同墓地もグーグルマップで確認することが可能です。

 

共同墓地ではありませんが道路の端に数軒単位で墓があるケースもある。

共同墓地では無いが、何軒かの家の墓がまとまっている。

こちらも明治以降に設置されたものと思われる。

 

旧土地台帳から宅地(本籍地)を確認してその周辺に無いか確認を行う。

山側にあることが多い。

 

自宅の裏に墓所があるケース

この場合は確認することは出来ないため、この家の方に承諾を得る必要がある。

当然そのまま行っても不審がられるので最大の準備をしてからのぞむ。

 

山にある墓所の場合地元の方がご存知なので、周囲を散策して近所の方がいたら積極的に話しかけて情報を得ます。

①自分は●●という名前だが、先祖がこの集落にいた。

②先祖の苗字は■■だが、ご存知ないか?

③墓所の確認をしたがが、共同墓地やほかにもここに墓があるという場所を知っていないか?

④墓所以外にもこの集落の家の菩提寺や神社はどこか?

 

などを聞く事で集落からの情報も得られる可能性が高まります。

 

屋号 家紋について

 

⑦文献による調査

ここまでくれば、先祖に関する情報の深掘りは難しくなります。

最終的に村内における●●家という切り口で資料をまとめます。

 

村の菩提寺、神社とその由来

村の江戸時代の石高

江戸時代の村での出来頃(飢饉、洪水、干ばつなど)

村のエピソード

集落に山城や領主がいれば、詳しく調べることで、領主と当時の先祖の関係もイメージがつく

 

図書館 教育委員会 郷土史家について

 

【先祖探し】国立国会図書館デジタルコレクション【情報収集】

 

まとめ

先祖探しは自分でどこまでやるか調整できます。

戸籍の確認で満足か、とことん分かるまで調査するか。

 

また、最初は戸籍調査で満足するも、長年調べていくうちにどんどんもっと調べてみたいという気持ちになることもあります。

 

私も初めは戸籍で満足、その後色々な経験を積み、遠戚へのアプローチを実施。

 

しかし、遠戚から本家は断絶しているので詳しいことは不明との回答で諦めていました。

 

そこで、諦めたら終わりですが、ひょっとしたら周辺のお寺にご先祖情報はないか?と連絡を行い情報を得たこともあります。

 

また、旧土地台帳から一族と推測される同姓の方の分布や土地の所有者、面積をデータベース化することで、見えてくる世界もあります。

※私の場合は国鉄を通すために土地を鉄道省に購入されていました。

 

先祖の家が絶えていても、同族の墓があればそこから家紋情報も得ることが出来ます。

 

出来ないので諦めるではなく、他に出来ることが無いか、別の視点からアプローチできる方法はないか?を思慮することで先祖探しの広がりがでます。

 

また、現地に赴くことで故地ツーリズムも体験できます。

先祖が見た光景、風の感覚、水の流れ、小鳥のさえずり、春夏秋冬でまた違う景色を見せます。

 

先祖探しは熱したり冷ましたりしながら、ライフワークで進んでいくものですので、自分のペースでやっていきましょう!!!

 

公開日2025/11/02

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