城データ
城名:榊森城
標高:210m
比高:20m
築城年:不明
城主:高根氏か
場所:広島県安芸郡熊野町新宮字坂ノ美堂
北緯:東経:34.370445/132.617181
攻城記
高根氏という人物を縁としている。
由来
古くは、野山大多山麓に鎮座(現在の小田山(魁城山)と思われます)されていました。
当村出身の城主、高根氏が鎮守し村民の氏神を兼ねていましたが、落城の後宮林という所に小詞を建てたといわれています。
境内が狭く不便であったので、嘉元年中(1303〜5)私有林と神田とを交換して現在の地に転遷しました。
熊野町教育委員会
創建1200年らしい。
神社本殿。
この部分も曲輪であったかもしれない。
独特の形をした城。
本丸を中心に東西に一つずつの郭が形成されており、その下に一段の帯郭が造られています。
北面に堀切を造り防御を固くしています。近くには、井戸跡らしい遺構もあります。
榊森神社との関係は現在よくわかっていません。
熊野町教育委員会
井戸跡。
本丸土塁。
本丸。
周辺部。
二の丸石垣。
二の丸から下った帯曲輪。
本丸付近から榊山神社を臨む。
open-hinataより【榊森城】
余湖図【榊森城】
当時のイメージ図(余湖図コレクションより引用)
城の概要
城跡は南に延びる低丘陵先端にあり,西下には榊森神社がある。
1郭は20m四方の規模で,西端に土塁がある。土塁の南北両端が高く,中ほどは低く崩れているが,元々は南北両端と同じ高さであったと思われる。
南側には二段の小郭があるが,その石垣のようすから墓地として利用されていたことが推測される。
1郭の虎口は二ヵ所あり,東側のものが大手口と考えられる。この虎口から西に向けて郭の北辺に石垣が築かれている。
この虎口から1郭東下の帯郭へ降りると,北端に井戸状の凹みがある。1郭の北側尾根続きには深さ5mの堀切を設けている。
この堀切は丘陵の中ほどを掘り,東西両端は土塁状に削り残している。
堀底中央部にも土塁状の残丘がある。
『広島県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用
城の歴史
不明、城主が高根氏とあるが文献などにも出てこず。
所感
●城としては小規模ながら、帯曲輪も配置しており形としては整っている。
●榊森神社が移転してきたとあるので、その前は神社部分も城域だったのかもしれない。
●イメージとしては村の城。
●近隣には榊山神社、榊谷神社もある。
関連URL
大内氏縁の城でこの城の外城だったかもしれない。
城主が菅田豊後守でこの地域を治めていたので榊森城もその傘下だと思われる。
近隣の城。
参考URL
参考文献
『広島県の地名』
『熊野町史 通史編』
『日本城郭大系』13
『広島県中世城館遺跡総合調査報告書』
『芸藩通志』
公開日2021/07/04