はじめに
先祖探しでお墓を確認することは必須項目です。
明治時代以降のお墓はまだ、摩耗もしておらず簡単読めますが、江戸時代以前のお墓になると摩耗しており読むのが苦労しますし、全く読めないことも多々あります。
しかし、この文字が読めると相当先祖調査が進展することは確実です。
なぜなら、位牌や過去帳は家が転居や断絶したり離散したりすると、手に入らないものになりますが、お墓は断絶しても墓石を廃棄されない限りそこに半永久的にあるからです。
私の先祖の家でも断絶している家が多々ありますが、墓石に彫ってある文字から過去帳を確認して多くの情報を得た経験が多くあります。
江戸時代のお墓はお上のお達しがあり大きなものは建てれませんでした(概ね2尺まで)
文字を彫るのもそこまで深く彫れません,よって自然と経年劣化で摩耗してしまいます。
こんな感じです。
なんとかギリギリ読めるかどうか
俗名が読める程度
元禄時代に亡くなっている先祖の墓(但し元禄時代に建てられたかは不明)
全く何を彫ってあるのか分かりません。
このように、なんとか読める場合と読むのに苦労する場合があります。
そんな時には現場100回ではありませんが何回も行って、何回も彫られている文字を見たり、触ったりすることです。
テクニックとして
●春夏秋冬で太陽の角度が違います、そうなると光の入り方が変わってきますので見えなかった文字が浮かび上がる場合があります。
●時間帯を替えるのも必要です、朝日か夕日かで角度が違いますので見え方がが違います。
●また、雨の降っている時には濡れているのでまた見え方が違ってきます。
●明け方や夕方の太陽が出て居ないときにペンライトでお墓に光を当てる事で文字を浮かび上がらせることも出来ます。
●雪が降っている場合は雪を文字に入れることで文字が浮かび上がることもあります。
ただし、チョークで墓石に文字に書くことが駄目です。
太陽の光の角度が一番いい成果になります、そうするとこんな感じになります
何回行っても読めなかった文字ですが、夕方日没頃に行った時に丁度夕日の角度が墓石に入って読めました!!
※岩助と彫ってありました。
こればっかりは、日没の時間や、その時の角度を計算する事が出来ませんし、当日が雨や曇りの場合もありますので運になりますが、見えた時(読めた時)には叫びたくなるような感情になります。
それでも読めない場合は拓本という方法
私は拓本をしたことがありませんが、拓本をすると全く読めなかった文字がかなりの確率で読めるようです。
決して墨で墓石を塗らないで下さい、ご先祖様に怒られます!!
しかし、何回もお墓に行き読めなかった文字がある日、読めるとその感動は代えがたいものがあります。
他家でまだ家が存続している場合の拓本に関しては、まずはその家に伺い許可を必ず取りましょう、そうしないとトラブルの原因になります。
1700年代の墓になるとかなり読めないものが増えてきますし、1600年代のお墓で文字が彫ってあるものに関してはかなりレアになりますので拓本をやってみるのも1つの方法になります。
これらの方法で読み取ったものを時系列にしたり、夫婦で1つの墓の場合は左右に享年や行年が彫られていますので、必ず控えて帰り、自宅でデータベース化します。
このデータベース化したものから推測した表を作成して、お寺に確認に行きましょう。
全く何も分からない状態でお寺に確認すると何も分からない場合も、推測した表を持っていくと確認しやすいので先祖が判明する確率が上がります。
※やはり、ある程度準備をしてからお寺に確認しにいくことが重要になってくると思います。
まとめ
①1回では読めない文字も何回も行くと浮かんでくるように読める文字がある。
②特に朝夕の太陽が今から出る、もしくは、もうすぐ日没になるという時間帯の文字が太陽の角度で一番が読める時間帯であった。
③どうしても読めない場合は拓本をする事によって画期的に読める文字が増える。
公開日2019/08/28
更新日2021/08/01