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先祖探しのスタートは戸籍の入手からです。

 

通常の場合は自分の記載している戸籍から遡っていくことになります。

 

役場で戸籍を請求する場合で入手出来ない場合があります。

 

入手できる戸籍であるはずなのに、係の方が入手出来ませんという場合

 

理由として以下のようなことがあります。

 

①戦前の古い戸籍ということで、固定概念ですでに無いと判断して、戸籍がありませんと言われる場合。

 

②明治時代の村はあるが住所が記載しておらず、不明ということで、嫁いだ元の実家の戸籍が絶対に存在しているはずなのに、出して貰えない場合。

 

③同姓同名の人物が村にいるが、自分の持っている戸籍との続柄が確認出来ないので拒否される。

 

このような場合はそこで諦めたら終わりです、無いのであれば自分が納得できる理由を得られるように行動しましょう。

 

①の場合、受付の戸籍係の方も万能ではありません、上記のように「古いから無いだろう」という判断をする場合があります。

 

その場合、初心者はそうなのかな?まあ係の方がそう言っているんだからそうなんだろう と思っては駄目です。

 

明治初期の戸籍(壬申戸籍に該当)の場合は致し方ありませんが、明治19年戸籍の場合で廃棄されていない自治体も案外多いです。

 

無いという根拠が必要になります。

 

●この戸籍は明治31年で戸籍である。

 

●役場は廃棄処分をしていないと思われる。

 

●ということは明治19年戸籍があるので探して欲しい。

 

このように1つ1つ段階的に説明をして探して頂きます。

 

極稀に本当に無い地域もあります(北海道など)この場合は致し方ありませんので、戸籍以外の方法に進みます。

 

廃棄された場合や無い場合には「廃棄証明」を取得しましょう。

 

これで、戸籍取得は完了したことになります。

 

②の場合

こちらではどうしようもありません。

 

原因は明治19年式戸籍の書式が番地を記載しないことになっているからです。

 

※明治19年戸籍では●●村までしか記載されていません。

取得根拠

その根拠は以下になります。

「戸籍取扱手続」明治19年10月16日内務省令第22号

「戸籍登記書式等」同日内務省訓令第20号

 

内務省令第22号にて記載の仕方を示し、訓令第20号にてきちんと省令22号を守って記載するように指示されています。

 

これを根拠に役場の戸籍係には前提に繋がりを認定しなければならないのでは無いか?と確認します。

 

簡単に言えば

明治時代には住所の番地を記載する義務が無かったので記載していない、よって戸籍係のほうで繋がりを認定して発行すればいい。

ということです。

 

「戸籍取扱手続」明治19年10月16日内務省令第22号より

 

「戸籍登記書式等」同日内務省訓令第20号より

国立国会図書館デジタルコレクションより

 

 

特に明治19年以前に嫁いでいる場合には実家の戸籍に記載がないのは当たり前になりますので、嫁ぎ先の戸籍にて戸主(この場合は父親)の名前が分かり、嫁ぐ前の戸籍にその戸主(父親)が記載されていれば可能です。

 

※そうしないと相続関係の証明も出来ません。

 

婚家戸籍の入籍事項に番地の記載がないことを理由に実家戸籍の特定を否定する役場があれば上記の説明をすることをお勧めします。

 

③の場合も同様です。

※窓口の係では判断出来ないケースです。

 

こちらも②と同じように役場に確認してみましょう。

 

どちらにしても、知識が少ないことや決裁権が無い場合が多いので、難しい場合は、戸籍課の課長と直接話しをして判断して頂くようにした方がいいと思います。

 

その場合は

①戸籍のある根拠を明示する。

 

②逆に無い場合や出せない場合は何を根拠にしているのかを確認する。

 

以上のやり取りを丁寧に行いながら、どこに問題点があるのかを明確にしましょう。

 

その時には、自分のほうに根拠が不明確の場合が出てくる場合もありますが、掲示版の方にはその方面に精通した方も多いですので、相談してみることをお勧めします。

 

冷静に1つ1つ根拠を示しながら確認していくことが重要になってきます、またその時、自分が答えられない場合は後日根拠を明確にしてから再度伺うことも必要な場合があります。

 

このように戸籍を取得することは、1回で完全に完了することは稀かもしれません。

 

戸籍謄本は一回だけの請求では終わらない

 

【まとめ】

●受付の戸籍係の方も万能では無いので、戸籍がありませんや出せませんと言われても自分がおかしいなと思う場合は確認をする。

 

●受付の戸籍係よりも戸籍課の課長と一緒に確認してもらうほうが良い。

 

●難しい場合や、自分の説明に自信が無い場合は後日根拠を明確にしてから再度伺う場合もある。

公開日2019/07/12

更新日2021/07/24

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