さあ戸籍が全て請求完了したら、親戚への聞き込み調査に移ります!!

 

まずは祖父母や叔父、叔母への調査です。

叔父、叔母からの先祖調査

 

その後、自分の本家や総本家への調査、又は、曽祖母の実家や母親系統の高祖父の家などに調査に移っていきます。

 

その場合に手紙作戦になります。

遠戚へのアプローチ(手紙の書き方と伺い方)

 

この手紙の書き方が重要になってきます。

 

急がないといけませんが、急いで書いてはいけません。

 

手紙の返信率を上げるにはノウハウがあります。

今まで同姓の調査アンケートを含めて300通以上の手紙を送った経験です。

 

先日も7通送り5通返信されました(1通は家がなく返却)実質は5/6で返信率83%でした。

 

 

しかし、普通は手紙を書くと約5~10%の確率で返信されます。

 

※この場合は自分の先祖を特定出来ない場合です。

 

ある地域が先祖の住んでいた地域、これは特定できたが子孫がよく分からない。

 

ということで、その地域の同姓の方に手紙を書くと10通書いて1~2通が返信されれば良いかなという感じです。

 

しかも、大半は「うちの家では無い」となります。

 

そこで返信確率を上げて尚且つ該当の家から情報を得る方法を説明します。

 

作戦1

先祖の家がどこなのかを特定する。

 

特定する方法は3つあります。

 

●1つ目は祖父母に直接聞く。

 

祖父母からすれば、私達高祖父母の家もただの従兄弟の家になります。

 

つき合いがあまり無くても「あの家だよ」ということは案外分かっているものです。

 

●2つ目は戸籍から下っていく。

 

戦前の戸籍は家督相続者が戸籍の戸主になります。

 

つまり、甥なども戸籍に入っていますので、かなりの人数が記載されている戸籍になることが多いです。

 

そこから、まずは家系図を作成します。

 

例えばこの例ですと、長兄が将来の家督相続者になる可能性が高いです。

 

更にいうと、男子Aが次の家督相続者だと思われます。

 

地域の電話帳で男子Aの名前があればこの家に位牌や過去帳があると思われます。

 

しかし、ひょっとしたら、家を継いだのは次兄で現在の本家は男子Cかもしれません。

 

実際に私の母の実家は三男が家を継いでいます(長男は大阪で就職して家を出る、二男は養子に行く)

 

このような可能性もあります。

 

更に三兄の家も見逃せません。

 

長兄、次兄は先祖に余り感心が無く、手紙の返信が無い場合もあります。

 

しかし、三兄の家には詳細な伝承が伝わっており、一族の歴史は実は男子Dが一番詳しいということもあります。

 

このようなケースがありますのでまずは戸籍を確認して子孫がどのようになっているかを確認しましょう。

 

3つ目は旧土地台帳からの調査です。

 

ほとんどは戸籍で下れば確認できますが、稀に早くに分家や家督相続などを早くして子孫が不明な場合があります。

旧土地台帳の調査

 

そんな時は旧土地台帳です。

 

旧土地台帳で先祖を遡ることはそこまでありません。

 

しかし、子孫を下るには便利な資料です。

 

「事故」の部分を確認すると、土地所有者の変遷が分かります。

 

同姓で次の世代に「所有権移転」とあれば子どもが家督相続したということになります。

 

旧土地台帳は昭和30年代まで使用されていましたので、そこに記載されている人物は、手紙を出す方の父親の可能性が高いと思われます。

 

この場合、佐藤三郎は息子の可能性が高いと思われます。

 

そして、現在の当主は佐藤四郎だと考えられます。

 

このように作戦1として、現在の当主がどこに位置するのか?

 

子孫はどのように派生しているのか?

 

をよくよく事前準備として確認する必要があります。

 

 

作戦2

家系図に基づいて、祖父母や叔父叔母から詳細を確認する。

 

先に祖父母などに確認することもいいですが、情報が少なくなる可能性があります。

 

作戦1の家系図を作成して、それを祖父母や叔父叔母に見せてから情報収集を行います。

 

この情報収集が非常に重要になります。

 

具体的には、先祖のエピソードです、高祖父がどのような人物であったか、上記の長兄や次兄、三兄のエピソード。

 

更には、その家の言い伝え、曽祖父の事についてなどできる限りの情報を入手します。

 

例えば、

 

高祖父は浪曲が好きで子ども達に聞かせていた。

 

高祖母はお酒が好きで晩年は1日1合のお酒を晩酌飲んでいた。

 

曽祖父は兄達と●●川で鰻を捕っていた。

 

など現在の当主が「あ~そんなことを昔親父に聞いたことがあるな」というリアルな情報が必要になります。

 

また、仮に佐藤三郎さんがまだ生きておられれば、曽祖父は伯父に当たります。

 

面識もあったと思いますし、昔曽祖父が生きていた時にはいいお付き合いをしていたかもしれません。

 

仮につき合いがなくても、佐藤家の事を詳細に記述している手紙を見れば、一族の人間に間違い無いと信頼感がアップします。

 

なので、この作戦2は非常に重要になってきます。

 

出来るだけの情報を入手しましょう!!!

 

作戦3

最後の作戦です。

 

さて手紙を各段階になりました、ここでの手紙の書き方はやはり 誠意を持って真摯に書くことです。

 

単純に興味本位で先祖を調べたいのであれば先方も「よく分からないのでほっておこう」となります。

 

手紙には自己紹介を行い、何故先祖を調べているのか?を詳細に記載する必要があります。

 

手紙の書き方見本はこちら

手紙の書き方

 

ここが一番重要になります。

 

目的は自分を信頼して頂き、先方の家から先祖の情報を入手することです。

 

怪しい人間だと思われたらそこでおしまいです。

 

●何故自分は先祖探しをしているのか?

 

●当家に伝わる、佐藤家の伝承は●●である。

 

●自分の子ども(当家の子孫)に佐藤家の家系を伝えていきたい旨をしっかりと伝える。

 

●その為に自分は何をしたのか?

 

●相手にメリットがあることも伝える。

 

※例えば一番古い戸籍謄本から現在までのコピーを同封することで、親族であることは判明。

 

しかも、古い戸籍のコピーを送ることで先方も喜ばれる可能性がある。

 

手紙の文中では何を求めているのかを明確にします。

 

●佐藤家には位牌や過去帳やお墓が無いか?

 

●佐藤家の伝承を教えて欲しい

 

●一度自宅に伺い佐藤太郎のお墓に参りたい

 

などです。

イメージとしたこのような感じです。

葉書の裏

 

最終目的は佐藤家の自宅に伺い位牌、過去帳、お墓、遺影をデジカメなどで撮ることになります。

 

手紙を書くことは、その事前段階での作業だと思ってください。

 

遠方で現地に行かれない場合は先方からの手紙が命綱になりますが、それでも、可能な限りそのご自宅に伺うことが成果に繋がります。

 

なぜなら、仏壇の位牌やお墓に彫ってある文字を先方の方が詳細に送ってくることはほぼ無いからです。

 

ハガキの返信でも、佐藤太郎は当家の人間です、家紋は●●です、伝承は伝わっていません。

 

で終わることが多いです。

 

しかし、実際に伺うと

 

佐藤太郎の詳細な伝承。

 

佐藤太郎の妻の実家について。

 

家紋が実は違う。

 

佐藤太郎の家は本家であるが、実は総本家がある。

 

位牌が沢山あり、お墓も多くある。

 

など、手紙の内容と全く違う事実が判明することが多くあります。

 

特に、位牌、過去帳、お墓の情報は現地でないと入手不可能です。

 

また、よくある例として長兄はハガキで「迷惑なのでやめて欲しい」と返信があるが、次兄のハガキで「詳しくは分からないがお墓はあるので来たら案内してあげるよ」と書かれている場合があります。

 

私の例でも同様のケースで高祖父の墓が特定できた事例があります。

 

このように、手紙を書く事は事前にどれだけ準備をするかにかかっています。

 

しかし、この時点で戸籍の入手は完了、旧土地台帳も郵便請求にて入手可能、祖父母や伯父叔母への確認作業は電話でも出来ますので時間はかかりません。

 

ここまでにしっかりと調査を行うことです。

 

それが自分の言葉となって相手に刺さります。

 

【まとめ】

●作戦1で相手の家を特定する。

 

●作戦2で先方の家の詳細な情報を入手する。

 

●作戦3で何故先祖調査をしているかを明確にする。

公開日2020/06/15

更新日2021/09/05

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