はじめに
たまに無性に先祖調査の手紙を書きたくなる時があります。
先祖探しの案件は1世代遡る毎に倍々で先祖が増えていきます。
養父母、実父母関係共に調査をしていくと、永遠に終わらないのではないかと思う位膨大な調査があります。
しかし、調査するかしないかは本人の意思になります。
例えば、高祖父母関係くらいの調査であれば、まだ自宅に位牌やお墓などもある確率も高い為、チャンスもありますが、それ以上昔になってくると、ほぼ不明な事も多く、優先順位も低くなり、日々の仕事や家の事で先祖探しに着手することも少なくなります。
かなりの遠戚なので手紙を書くという行為も心理的ハードルが高くなります。
しかし、コロナ自粛の中、休みの時は自宅での待機が多くなった昨今、もう一度家系図の確認や先祖がどこに住んでおり、どのような婚姻関係を結んでいたかを再度確認する日々を続ける中、もう少し調べようかな~~という気持ちが膨らんできました。
先祖探しは熱して冷ましての繰り返しです。
具体的には今回7通の手紙を書きました。
お寺への手紙
まず3通はお寺です。
実は当家(祖母の実家)には無縁仏のお墓を一緒に祀っています。
正確な理由は不明です。
しかもかなり古く享保2年=1717年という今から300年以上前のお墓があります。
これになります。
好之丞
市左衛門
いかにも村の下役人のような名前です。
大叔父の話では昔幼少の頃、家には刀や鎧や籠があったとの伝承が伝わっています。
しかし、当家は4代前の当主が江戸末期に全く違う場所から流れてきたので、関係ありません。
4代前当主の妻の実家がこのお墓の家だったらどうでしょうか?
あながち嘘でもないかもしれません。
根拠として。
●代々この墓を当家が丁寧に祀ってある。
●戦前には刀、鎧、籠などが家にあった(大叔父談)
●墓がかなり古く1717年など300年以上前のものも存在している。
●好之丞や市左衛門など農民には似つかわしくない名前。
この事から、この村にいた下役人では無いかと推測しています。
しかし、1700年代の墓は現存していますが、1800年代の墓は現存していません。
そうなると、この1800年代にこの家は没落したことが考えられます。
仮説としては1700年代は村でも有力者であったが、何かの理由で凋落して1800年代には有力者では無かった。
1800年代中盤に当家4代前の先祖がこの村に来たときに、この家の娘といい仲になって婚姻。
結果、跡継ぎがいなかった為か、4代前の先祖及び子孫が墓の管理をしていた。
安易に自分の先祖と断定は出来ませんが、当家に関わりのある方かも知れない方と推測出来ます。
昨年の夏には近隣の同じ宗派や同じ地域の寺に、調べて頂きましたが、結果は駄目でした。
そこで、今回は発想を変えて、別の町の寺に手紙を書き、少しでも判明しないかを確認しています。
※距離は同じですが、今回のお寺は町も違う、山を越えなければいけないなど、生活圏が違う感じを受けます。
その地区のお寺は3寺、浄土宗、浄土真宗、真言宗です。
法名に釋がついていることから浄土真宗の可能性が高いですが、浄土宗や真言数にも念のため確認をします。
同姓の方への手紙
昨年の夏に同姓の方へ手紙を書き、家系図の画像を送って頂きました。
その家系図の中に1600年代以降に分家した家が7軒ありました。
屋号と思われる記載が多くあり、これは現地の方でしたら、判明できるのではないかと思い、以前お世話になった同姓の方に手紙を書き知っていることが無いかを確認させて頂きました。
1600年代、1700年代に分かれた家なので、現在まで続いているか不明です。
●同姓で7軒の屋号の内で今でもあるもの。
●同姓では無いが、同じ屋号を使っているもの。
の可能性があります。
ひょっとしたら、手紙を出した同姓の家もこの7軒の内の1軒かもしれません。
念のため、古老や地元の方にもお願いして頂くように手紙に記載をしました。
300年前から400年前の事を確認するという、途方もないものですので殆ど分からないかもしれません。
しかし、少しでも何か分かればいいと思います。
とても立派な墓所で同姓の方が多く眠っています。
母方先祖への手紙
私の5代前の先祖ですが、墓に記載されております。
明治18年に亡くなっていますので戸籍に記載されてはおりません。
墓があり、尚且つ没年も記載されていたので判明しました。
叔父に確認したところ、「Aという家の出であった」と聞いた事があります。
そして「A家は遡ればB家の出である」ということも聞きました。
恐らく叔父は祖母(私の曾祖母)から話しを聞いたのだと思います。
基本的に江戸時代に突入しますので、私が手紙を書いても、「よく分からない」可能性が高いですが、万が一でも先方の家に伝承が残っていないかと思い一縷の望みでこのA家とB家に手紙を書きました。
A家に関しては同姓が戦国大名の家臣として僅かですが石高を頂いております。
その家臣とA家が繋がるかどうかは分かりませんが、その説明も手紙に記載しました。
同様にB家についても、A家との関連を説明。
ここまで来れば、もう戸籍では証明出来ないので、先方の家に伝承がある、家系図がある という事がないとどうしようもありません。
完全にロマンの世界です。
最後の1通は6代前の遠戚へ手紙を書きました。
5代前の祖母が1896年=明治29年に亡くなっています。
ということは、その父親は江戸末期から明治初期には亡くなっていると思われます。
150年以上前に亡くなっているということです。
こちらも、なかなか普通では遡ることは困難な案件ですが、せめて位牌や過去帳などに「増兵衛」が記載されていないかの確認をお願いしました。
このように、7通ともかなり昔の事を尋ねますので、先祖の新発見がある可能性は低いかもしれません。
また、先方に信頼される手紙を書かないといけませんので、丁寧な説明して身分証明書として免許証のコピーも同封しました。
手紙の投函は木曜か金曜日がベターです。
先方の家に着くのが金曜か土曜になります。
そうすると、先方の方でも土日でゆっくりと調査をして頂ける可能性が高まります。
また、先方から直接電話がくるかもしれません。
土日であればこちらもじっくりとお話が出来ます。
※勤務中に電話がかかってくるとなかなか難しい場合も多いです。
また、自宅から近いの場合は電話で事情を話せれば土日で実際にお宅に伺うことも可能です。
※今はコロナ問題がありますので、先方の自宅いお伺いすることは難しいですが、将来、ご自宅にお伺いすることが普通に出来る日が来ますので、木曜か金曜に手紙を出しましょう。
コロナ自粛で大変な時ですが、こんな時こそ今までやっていない事を実践できる時期かもしれません。
公開日2020/05/15
更新日2021/08/09