参考図書:角川地名大辞典
出版社:角川書店
主な内容
総説
地名編
地誌編
資料編
まず、総説として、県の自然風土の記載があり、黎明期から古代、中世、近代、近代現代と詳細に記載されています。
この総説を読むことでも県の歴史が非常に分かりやすいと思います。
特に、中世から近代は戦国時代の武将や江戸時代の統治していた大名、幕藩体制の記載など興味深いものも多いです。
次ぎに地名編があります、平凡社の「日本歴史地名大系」の場合は郡で纏められていましたが、角川の地名大辞典は五十音順で記載されていますので、自分の該当する村を検索するのには分かり易いかもしれません。
反面、村の記載が主となりますので、個別に寺や神社の記載はありません。
※村の中に若干の記載はあります。
角川地名大辞典の特徴として、村の中世、近世、近代と細かく記載されているので、その村がどのように発生して発展していったのかが詳細に分かります。
また、その記載がどこからの引用なのかも文章中に記載されており一次資料へのアプローチもしやすいのが特徴です。
地誌編では町ごとに古代から近現代の歴史の記載、現行行政地名の説明(ただし当時の行政区域)があります。
資料編の中には小字一覧がありますが、これは先祖調査をする上では貴重な資料になります。
なぜなら、名字の由来の約85%が地名由来と言われているなかで、先祖が名乗った地名がひょっとしたらあるかもしれないからです。
また、お寺の過去帳などにはこの小さな地名が記載されている場合も多いです。
知っているか知らないかでは大きな違いになりますし、調査の進展にも左右されます。
明治22年当時から昭和40年代までの行政区の変遷も記載されており、自分の村がどのように変遷して行ったかが一目瞭然です。
※但し、それ以降の平成の大合併などの記載はありませんので、現在ではまた大きな変更があると思われます。
次ぎに、近世村名及び村高名一覧もあり一部ではありますが、江戸時代の石高の記載もあります。
参考地図もあり、その中でも、中世主要地名分布図や中世城郭分布図、近世交通路図などは勉強になります。
最後に、参考図書目録もあり一次資料の記載も豊富です。
購入にはアマゾンなどの古本屋での購入になりますが殆どが4桁台での販売です。
こちらも、先祖の村の歴史を調べるには必須の本となりますので手元に置きたいものです。
※一部の地域は2冊に分かれています。
北海道東北
1北海道(1) 1北海道(2) 2青森県 3岩手県 4宮城県 5秋田県 6山形県 7福島県
関東
8茨城県 9栃木県 10群馬県 11埼玉県 12千葉県 13東京都 14神奈川県
北陸中部
15新潟県 16富山県 17石川県 18福井県 19山梨県 20長野県 21岐阜県
東海関西
22静岡県 23愛知県
24三重県 25滋賀県 26-1京都府(上巻) 26-2京都府(下巻) 27大阪府 28兵庫県 29奈良県 30和歌山
中国
31鳥取県 32島根県 33岡山県 34広島県 35山口県
四国
36徳島県 37香川県 38愛媛県 39高知県
九州
40福岡県 41佐賀県 42長崎県 43熊本県 44大分県 45宮崎県 46鹿児島県 47沖縄県
【まとめ】
●50音順に地名が記載
●中世から近代までの村の変遷が分かり分かり易い。
●明治22年~昭和40年代までの市町村合併の変遷がわかり、自分の先祖の村の変遷が分かる。
公開日2019/07/30
更新日2021/07/25