三種の神器の1つ
先祖調査で三種の神器の一つに位牌があります。
戦前の位牌は現在の位牌とは形が若干違います。
現在の位牌は豪華な位牌ですが、昔の位牌は繰り出し位牌といって「木の板に墨で書いた」ものになります。
基本的には戒名(法名)と没年で運が良ければ享年や続柄なども記載されています。
このような繰り出し位牌と呼ばれるもので、中に位牌が入っています。
中に入っている位牌
古い物では江戸中期の先祖も記載されている。
ここでの注意事項は、先方がこの位牌を位牌と認識しておらずこちらが「位牌はないでしょうか?」と尋ねても「無い」と言われる可能性がるということです。
なので、繰り出し位牌の画像を見せるとか、先方が分かり易い表現や画像を用意する必要があります。
若しくは、仏壇を確認させて頂きましょう。
確実に画像で保管する
さて、位牌が確認できたら、次はその位牌の情報を漏れなく画像に納めることです。
画像は出来るだけ多く残した方がいいです、何枚か一緒にしたもの 裏表 1枚1枚裏表を画像にとってもの、重複しても構いません。
このお宅には2回目はこれないかもしれないという認識のもと、確実に画像に納めることをお勧めします!!
というのも、高齢の当主の場合は亡くなることもありますし、息子は都会にでており、戻ってこず、結果的に再度位牌の確認が出来ないというケースが有るからです。
私もこれで失敗して経験があります。
当時はスマホもデジカメもありませんでしたので位牌情報をノートに記載しました。
しかし、
●正確な情報だったのか?
●漏れが無かったか?
●読めない文字は無視して書いていないのでは?
ということがありました。
中にはこんな位牌もありました。
煤でなにがかかれているか分からない位牌
これを確認するには赤外線カメラが必要になってくるかもしれません。
何はともあれ、とにかく全ての位牌を「もう二度とこれない」という気持ちで確認させて頂くことが重要になります。
過去に調査した家ですが、断絶したり、息子さんが都会におり、どこにいるか不明という状態の家もあります。
なので、位牌だけは必ず、多くの画像を撮ることをお勧めします。
位牌を画像に納めたら、自宅に帰り、それを時系列に記していき、情報に抜けや不明なところが無いかを確認します。
一表にしたほうがいいかもしれません。
このように、没年で時系列にするだけでも分かりやすくなります。
また、自分から何代位前の先祖なのかも判断しやすくなります。
これを一つのフォーマットとして、お墓や過去帳の情報も追記していけば、非常に内容の濃いデータベースになり得ます。
新たな疑問の発生と新発見
また、あらたな疑問も発生します。
上記のものを参考にすれば、禅定門、禅定尼と信士、信女の違い、釈のある方がいる、1835~37年頃に沢山の方が亡くなっている。
など
これらが、次ぎの調査の課題となってきます。
1つの扉を開くと、また次の扉が開きます、しかし、その扉をどう開けようかと考えることで、先祖の事について考える機会になると思います。
上記の問題は長年調べていくうちに判明したこともあります。
●年代が古くなればなるほど、禅定門や禅定尼になり 1800年代ころからは信士や信女になってくる。
●釈があるということは、浄土真宗の法名になるので、菩提寺で葬儀をされていない。
※近隣の浄土真宗のお寺に確認したら、該当者がいました。
●1835年~37年に天保の飢饉があることから、この家も飢饉で亡くなった可能性がある。
などです。
これらを元に家の歴史を再考してみるとまた違った見方ができるかもしれません。
それほど位牌に先祖探しをする上で重要なツールになってきます。
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【まとめ】
●位牌は先祖探し「三種の神器」の1つで先祖の情報が詰まっている。
●しかし、昔の位牌は今のようなものでは無く木の板が何枚も収められているもの。
●位牌があればそれを漏らさずデジカメやスマホに収める(同じものを何枚撮ってもいい)
●自宅に帰ったら、それらを一表にしてデータベース化する。
●それを確認することで疑問が生まれるが、新しい調査項目も発見出来る。