自分の家もしくは親戚宅で調査方法
ここまでで、基本的な戸籍の取得が完了したと思います。
さて次の段階に進みましょう。
具体的には、家にある、過去帳、位牌、お墓の調査と両親、親戚に実際に先祖の人となりを聞き先祖の人物像に肉づけをしていきます。
本家がある場合には、本家宅に伺うことが必要になります、その時は両親、祖父母からのアポを取るのが確実です。
曾祖父や高祖父が分家した、などかなり遠戚になる場合は、まずは手紙を書きアプローチをします。
戸籍と、家系図(ある程度の作成で可)を持参で、過去帳、位牌、墓石、仏壇、遺影を見せてもらいます。ここで、戸籍から作成した家系図が役立ちます。
両親や親戚でもよく分からない親戚という方が多くいます。
例えば、「親戚のおじさんなのだが、関係がよく分からない」というケースです。
しかし、戸籍から作成した家系図を確認したら、祖父のいとこだったとか。
曾祖父の先妻との子どもの子孫だった とか。
など家系図で確認していくと、「なんだこういう関係なんだ」ということが明確に分かり、その後のインタビューに役立ちます。
具体的なインタビューはこちら
次ぎに家蔵している、過去帳、位牌、遺影、仏壇やお墓のデータ収集になります。
これらの情報が今後の大きく進展するものになりますので、全てをデジカメやスマホで撮ります。
その場合同じものが何枚被ってもいいのでとにかく多くの枚数を撮る事が重要です。
なぜなら、その時は撮る事で一生懸命になっており、漏れていることや、ブレていることがあるからです。
お墓の場合は角度によって文字が読めたり、読めなかったりしますので角度を変えてから撮ります。
※光の加減で読めない場合もありますので何枚も撮ります。
パソコンに取り込んで不要なものは削除すれば良いだけですのでここでは何枚も撮ります。
過去帳
過去帳は全ての家にあることは珍しく、無い家の方が多いように感じます、しかしあれば、先祖の没年が経年で記載されており、後から位牌やお墓の調査でも記載内容が正しいかを検証出来るため、非常に重宝します。
浄土真宗では法名軸というものがあります。
過去帳
法名軸
位牌
位牌は、現在私達が確認出来る位牌とイメージが違い戦前よりも前の位牌は木の板に墨書きした素朴なものが多い。
特に明治時代以前のものは殆どです。
この位牌にも重要な情報が隠れています。
続柄や享年、たまに俗名の記載もあります。
このように、古い位牌が出てくると、大きく進展します。
お墓
お墓は、戦後は「●●家の墓」となっていましたが、戦前は一人に1つの墓が多いように感じます。
また墓の場所は、市街地では古い墓が無くなり合塔されていますが、田舎の墓は集団墓地や家の裏にあり、多くの墓が林立している事が多いと思われます。
お墓の情報のメリットとして、位牌や過去帳の場合は紛失、散逸することがありますが、お墓の場合はその可能性が低いということです。
古いお墓があれば、そこに彫ってある文字を漏れなく記して帰ります。
読めない文字もありますが、後日再度確認することをお勧めします、場合によっては拓本をすることも検討してみましょう。
このようなお墓があったら、情報の宝庫です。
遺影(写真)
遺影がある家も多いと思います、中には写真ではなく、江戸時代に突入して絵の場合もあるかもしれません。
これらも、必ず写真を撮って帰ります。
遺影の写真は撮るのが難しいと思われます、ガラスケースに入っている場合は家の蛍光灯の加減でその光が写ってしまうからです。
何枚か撮る、電気を消してみる、角度を変えてみる など工夫してみましょう。
写真はその先祖を確認出来る情報になりますので、今後の先祖資料を作成する時に有効なものになります。
昭和の初め頃の写真
親族からの聞き取り調査
上記の情報が最終的な家系図作成の時に重要な情報になりますが、一番重要な情報は、両親や親戚の方、または本家の方にお話をお聞きして、先祖の人物の人となりを確認することです。
一番重要なことです、何故なら親族の方が亡くなったらその情報は得られないからです。
私達からすれば曾祖父や高祖父はあった事無い、または幼少の時に亡くなったため、記憶が無い人物でも、両親、叔父叔母、祖父母からすれば父や祖父ですので、具体的なエピソードなどが分ると思います。
例えば、祖母にその祖父(私達からすれば高祖父)の話を聞いたとしましょう、エピソードとして、秋祭りの時にはこづかいを5銭貰って飴を買ったや、お酒が好きでお酌をさせられた、確かお酒の銘柄は●●だったな~ など。
これらのエピソードは近しい親戚の方が生きている時しか聞けないことですので、過去帳や位牌、お墓の情報よりも重要な情報になります。
是非とも、早急にお話を聞きにいきましょう。
この自分の家もしくは親戚宅に伺い、過去帳、位牌、お墓、遺影や、質問表を集めたらこれだけでも相当な情報量になっていると思われます。
今後はこれらをまとめる作業になります。