城データ

城名:寺迫山城

別名:寺迫城 正覚寺城

標高:70m

比高:60m

築城年:不明

城主:正覚寺守恩,高木氏

場所:山口県岩国市由宇町寺迫

北緯:東経:34.039925/132.181794

寺迫山城はここ

 

攻城記

標識があるので場所は特定しやすい

入口はとんでもないことになっている

ここが入口だが強引に突入

尾根まで上がると草も落ち着く

畑があるので人の出入りはある

尾根伝いに進む

削平地に到着

登れば本丸に到着

本丸は矢竹が繁茂している

一旦下に降りて横にある曲輪を目指す

本丸より1段下の曲輪

本丸を見上げる

 

全国Q地図より【寺迫山城】

5mメッシュで粗いが城跡が確認できる

 

余湖図【寺迫山城】

当時のイメージ図(余湖図コレクションより引用)

 

正覚寺守恩

●粟田元親の息子で元如を養子として迎える

●永禄12年(1569)大内輝弘が山口で反乱した際には富海茶臼山城にて追い込みここで自刃させている

 

高木氏

●詳細不明 関ヶ原以降吉川氏が入封時に誅せられるとある

●もともと土豪層であり、角の椎尾八幡宮の棟札に「大永六年十月吉日 大旦那杉豊後守平興長 大願主高木隠岐守通次」の名前が見える

 

正覚寺守恩

また、毛利氏が周防国を支配して間もないころ、遠崎には守恩という僧の所領が設けられている。

守恩は安芸国正覚寺という寺の住職であったが、毛利氏の家臣(特に奉行)として活躍した。

大内義長方との合戦の際、 事能要害 (柳井市琴石山にあった山城)に在して戦功があり、弘治二年(一五五六)、毛利元就から、大内氏の重臣杉伯耆守重輔跡日積村二一石足など、 主として玖珂郡内に総計六六石余の知行地を充行われた。

その中には在地寺院の所領も含まれており、日積村の瑞雲寺及びその末寺で大島郡遠崎の西光寺が 見える『間録』 粟屋理源太)。

 

船留め

年未詳三月二十日付 「毛利氏奉行衆連署書状」 (『閥聞録』 高井小左衛門) では、先年 「八代衆」 に船留め 対し、楊井・大畠での船留めが申し付けられ、上関での船留めには村上武満があたっていること が報じられている。

 

「八代衆」 は、 周防国熊毛郡八代の武士たちのことなのか、同国大島郡屋代島の水軍のことなのか特定できないが、村上武満は村上水軍の一員であろう。

 

この文書の年代は、奉行の顔ぶれから見て天正年間で、織田信長との戦いが終わる天正十年(一五八二)までのものと推定できる。

 

この頃 、 信長の中国地方進出に備え、敵に通じる恐れのある 「上船」 (上方からの船)に神経を尖らせており、播磨国姫 路や備前国児島からの商人の船を、領国内の港に滞留させて取り締まろうとしたことが、別の文書からわかる『閲録』 高井小左衛門)。

 

このように、 大畠は、上方商人の船が寄港する毛利氏領国内の要であったことがわかる。

 

先掲の奉行衆連署書状は、 栗屋弥八郎及び高井藤右衛門尉に宛てられたものである。

 

文中に「自然其浦へも (上船が) 相懸候は被留置、御注進」とあり、彼らもまたどこかの油を担当して船留めを行っていたことがわかる。

 

粟屋弥八郎は 正覚寺守恩の家督を受け継いでおり (守恩は栗屋氏出身)、 また、高井氏は、 事能城番の時守恩に従った城番衆の一人であった 『柳井市史』)。

 

このように、信長と対抗していた時期、毛利氏領国 内では、八代衆、村上水軍、 粟屋氏とその一党といった、瀬戸内海沿岸部に知行を与えられた武士たちが、 最寄りの柳井大畠上関などの港を分担して、船留めを行っていたことがわかる。

 

『大畠町史』より引用

 

城主家系図

元如=通名「弥八郎」

 

城主(一族)石高

永禄十三年(1570)十月、毛利家臣・粟屋彌八郎元如に対し、正覚寺守恩の給地の知行が認められる。

『萩藩閥閲録』巻77‐11

『萩藩閥閲録』巻77‐13

 

所感

●由宇川に突き出すように丘陵があり天然の要害になっている

 

●城のつくりは単純で本丸と1つ曲輪がある程度

 

●東にいくと瀬戸内海につながる道、西にいくと大畠につながる道が通っている

 

●正覚寺という寺はもともと安芸国の寺らしい、また守恩も粟屋氏の一族とのこと

 

関連URL

 

参考URL

城郭放浪記(寺迫山城)

戦国日本の津々浦々 ライト版

 

参考文献

『日本城郭大系』11

『山口県中世城館遺跡総合調査報告書-周防国編-』

『萩藩閥閲録』

『山口県風土誌 第二巻』

『山口県地方史研究 (42)』

 

公開日2025/12/14

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