はじめに
年末年始は自分の実家や田舎に帰省する方も多いと思います。
戸籍を入手した後それ以上に深掘りするには、どうしてもその他の方法に着手する必要が発生します。
ここでは、年末年始に実家や田舎で先祖探しをする方法を記載したいと思います。
仏壇の中を確認
まずは先祖探しの定番である仏壇の中の位牌や過去帳の確認を行います。
位牌に関しては仏壇の中にきちんと置かれていますので特段探す必要はないでしょう。
過去帳に関しては引き出しの中にあるかもしれませんので、よくよく引き出しの中も確認する必要が出てきます。
位牌はいろんな種類がありますが、明治時代以前と以後で大きく変わっています。
こちらの位牌はごく最近の位牌でおそらく自分の祖父母、や曽祖父母あたりのものになります。
当然、ここに記載されている戒名(法名)の情報も重要になってきますが、この辺りの情報は戸籍などで判明していることが多いです。
こちらは、明治時代の位牌になります。
こちらも戸籍と同等の情報がありますので、特段新しい情報が発見できることは少ないです。
※ただし、戒名(法名)はしっかりと書き留めておくことをお勧めします。
こちらが先祖探しに求めている位牌になります。
具体的には江戸時代以前の位牌になります、これは戸籍に記載されていないものになりますので、非常に価値の高いものになります。
江戸時代の位牌に関しては断片的な情報になりがちですが、それでも、お墓や過去帳などと照らし合わせていけば、続柄なども加味して推測の家系図を作成することも可能になってきます。
読めない文字もあるかもしれませんが、最近ではSNSなどで投稿することで読める方に読んでいただけることも可能な時代ですので写真だけはしっかりと撮っておきましょう。
過去帳や法名軸
過去帳や法要軸のある家も多くあります。
過去帳は先祖の亡くなった日や戒名(法名)、死亡した年、続柄を記載したものになります。
法名軸は浄土真宗独特のもので先祖の法名が記載されています。
過去帳:俗名なども記載されている、これだけでも家系図が作成できる場合もある。
過去帳の類似品で情報としては過去帳と同等のものが得られる。
写真
仏壇の中には古い写真が保存されている場合もあります。
特に葬儀の時の写真なども大切に保管されているケースが散見されます。
戦前までの葬儀の写真が仏壇の中にある場合もあります。
※重要な資料になるのでスキャンするか、デジカメやスマホなどで綺麗に撮る。
今ならギリギリ写真に写っている人物が誰なのか古老に聞けば判明する可能性が高いですので、確認してから誰かを記載しておけば貴重な先祖の資料になります。
家系図
なかなかある家も少ないかもしれませんが、仏壇の中に家系図を保管している家もあります。
私の知人の中でも5~6人に数人自宅に家系図がある、見たことあると言われた家があります。
私が思ったよりも多い人数です、自分の実家や田舎の家にはないかもしれませんが、本家(祖父の兄の家など)にいけば実際にあることも多いです。
私の知人のケースでも本家のおじいさんの家にあったなど、そのような目で見ることで家系図を確認された例もあります。
家系図があれば確実に写真に撮っておくことが必要になってきます。
このように、まずは先祖の情報が詰まっている仏壇の中を確認してみましょう!!!
お墓
お墓も先祖探しをするなかで重要なツールになります。
お墓のメリットは数百年前のものでも保存状態が良ければ、先祖の情報を得られるということです。
位牌や過去帳の場合は家が絶えた場合は散逸して情報を深堀りすることが難しいですが、それでもお墓は場所が分かれば、そのお墓の情報から重要な情報を入手できることもあります。
自分の先祖の墓はすでに確認していると思われますが、本家や総本家のお墓を確実に確認している方は少ないのではないでしょうか?
このようなお墓の中に重要な情報が眠っている。
得てして、本家のお墓にある場合が多いので是非とも本家のお宅に伺ってみる。
あと、地域によりますが、雪の降らない地域ではお墓の調査は断然冬に限ります!!
親戚の話を聞く
親戚の話の中には先祖について非常に重要なヒントが隠されている場合もあります。
●言い伝えでは先祖は九州からきた。
●江戸時代は造り酒屋であった。
●事業に失敗して無一文でこの土地にきた。
このように古い伝承から
●曽祖父は歌が上手かった。
●曾祖母は産婆さんであった。
●高祖父母は大恋愛で駆け落ちしてこの村に住んだ。
など、そんな話聞いた事が無い!!ということも大叔父や大叔母から聞けることがあるかもしれません。
質問票はこちら。
本家や遠戚の家に行った場合
年始の挨拶で「本家や総本家に行く」ということになった場合は積極的に自分も行きたい旨を伝えることで、親戚と一緒に挨拶に伺うことが可能です。
いきなり自分一人で行くのは敷居が高いですが、祖父母と一緒に伺うという形をとればすんなりと本家や遠戚のお宅に伺うことも可能です。
そこでしっかりと話をすることで、自分という人間を知っていただき、信用を高めます。
最終的にはお寺の紹介までもっていけば、お寺の過去帳の確認の道筋も見えてきます。
そうでなくても、顔を覚えていただくことや、自分が先祖に興味を持っていることをアピールできれば、後々役立ちます。
また、かなり親しくなれば、遠戚の方に委任状を書いてもらい、傍系の戸籍謄本を入手することも可能になってきます。
遠戚の戸籍と侮ることがないように注目したいものです、それば、自分の家の戸籍には記載されていなくても、遠戚(本家)の戸籍を遡ることで、自分持っている戸籍では判明出来なかった、先祖を遡れることが可能となるからです。
具体的には、戸主の母や祖母として戸籍に載っている人物の両親が戸籍で追記されていれば、自分の戸籍からでは分からない先祖の名前も分かります。
これはそもそも、自分でも入手可能ですが、稀に、本籍地や戸主の名前を確実に記載して請求しないと、交付されないケースも散見します。
それ以外にも、遠戚関係の把握ができます、特に戦前は婚姻関係や養子関係で同じ家からもらう場合もありますので新発見することも大いにあります。
【まとめ】
●まずは仏壇の中を隅々まで確認する。
●位牌や過去帳、写真、家系図などがあれば確実にデジカメやスマホで撮っておく。
●本家や総本家の家に古い墓が無いか確認する。
●大叔父や大叔母に質問表を用いて質問してみる。
●遠戚の家に伺うことが出来れば、自分をアピールしておき、委任状を書いてもらうだけの信用を得ておく。
●親しくすることで、菩提寺にも過去帳の確認を依頼してもらえることもある。
公開日2021/12/31